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物流の“魅力”と“仕事への姿勢”について
沖縄県発着の様々な輸送運送を行う「沖縄トータルロジスティックス(OTL)」(うるま市)。車両やコンテナはもちろん、精密機械や建築資材、映画のセットなど、ありとあらゆるものを国内外問わず必要とする人々の元へとつなぐ企業だ。
2018年12月3日に新社屋がオープンし、創業7年目を駆け抜ける森田幸二郎社長に物流の“魅力”、“仕事への姿勢”について話を聞きいてみた。
各地の協力会社にネットワークを持ち、お客さんがワンストップで沖縄から、または沖縄へと届けるのがOTLの最大の強みです。
例えば、こういうことです。
①まず、韓国・ソウルで自動車を買ったとします。②それが福岡の港を経由して③那覇港まで届き④名護の自宅まで届けてもらう-といった場合、①②③④別々の運送会社に個別に頼まなくても、OTLに依頼すると全て一括で完結する、という便利さです。
「これに特化した会社は、うちだけです」と森田社長は胸を張った。
- 安い輸送費⇒販売価格の低下 沖縄にもたらす新風
誰が何かをして働いて、「結果」が残った時って、きっとうれしいですよね。農家さんなら野菜ができて、大工さんなら家ができて、ミュージシャンなら音楽が残ります。物流の「仕事の結果」は、どういったことに感じられるのでしょう。
「物流って『流れて』いくものだから、結果が(物として)残らないんですよ。日々流れていっちゃう」。一度、言い切ります。
しかし「他の人ができないような『物の流れ』を組み立てて、より効率的に、コストを抑えて運ぶ達成感があります」。物流の工夫次第でコストダウンを図ることで、あらゆる物の販売価格が安くなり消費者の喜びに変えることができる。そういった立役者の姿に、物流の現場では出会うことができます。
「(島しょ県の)沖縄は『送料がかかる』というのが当然のことになっているため、『送料を安くしよう』というような工夫もニーズもこれまでみられなかった。分かりやすい例では、県外の業者から大量の建築資材を運んだ時に、送料が安ければ家自体が安くなります」。
「物流の結果」が目に見えない部分であったが故に、変化に乏しかった沖縄の送料事情に新しい風を吹かせます。
新社屋を案内する森田社長
- 物流の時代変化「テレポーテーションが実際に起こっている」
「『テレポーテーション(瞬間移動)』ってありますよね。あれが実際に起きてるんです」
「音楽を買う時って、CDをCDショップで買ってたのが、今ではネットで買えるようになっている。そうなると『CDを運ばなくてもいい』という状態になるんです」。なるほど、もはや物理的に運ぶ必要性がなくなってしまったということですね。移動のプロセスが省かれています。
「すると何が起こるかというと、CDを製造していた工場も閉まっていって、原料を運ぶトラックも減っています。このように物流はどんどん変わっていってはいます」
一方で「ネット通販などで物を買う人が増えている。これをいかにして運んでいくかの対応を各社が迫られています。長時間労働も法律面などで現実的ではない時流の中、いかに早く、なおかつ安く運ぶか、という現実があります」
- 「社員には会社を利用して儲けてほしい」 仕事の対価は各自の生活のために
現在10人の社員が働くOTL。起業当初から森田社長の原理は一貫している。「社員には会社を利用してどんどん儲けてほしい」。この言葉に尽きます。「『全社員全持ち家』を掲げ、今年は3人が新築建てましたよ」
「まずは社員の給料上げて、それでも余裕があったら次に社会貢献をします。どれだけ社会貢献事業をしても、社員が十分豊かに生活をしていなければ、別のことの心配をしている場合ではないと考えています」
「社員の給料を高くするために、効率のいい仕事の方法を考えることが経営者の仕事です」
広い敷地には商材に合わせた保管場所を設置
生活のための仕事だ、という点を強調する森田社長。
「自分自身、起業の理由を聞かれた時に『好きな物食って、好きな酒飲んで、良い車乗りたかったから』と言うと『真面目に答えてくださいよ』と言われる(笑)でも、それ以外に(根本的には)ないんですよ」
だから、仕事が終わると森田社長は特に社員との時間を持たないそう。
「うちは社内レクも仕事後の飲み会も、忘年会もないんですよ。飲み会や野球をしないと仕事の話ができないとかっておかしいですからね。稼げるようになるときっと仕事も楽しくなってくるはずですし」
人によってはドライに聞こえるかもしれませんが、社員のプライベートや家族を大切にしている思いが伝わってきます。「働く仲間であってファミリーではない」。それでも、女性社員の結婚式の話に及ぶと「なんか腹立っちゃうよね(笑)」と、結局ちょっとばかりファミリー感がはみ出てしまいました。
- 求む!カネと力が好きな人!
最後に森田社長に”採用の際の求めている人物像”を聞いて見た。
「カネと力が好きな人」。そこには、社員にどんどん給与を稼いでもらって余裕を持って暮らしてほしいという気持ちが込められています。
「仕事なんて基本的に楽しいものではなくつらいもの。なので、どんどん稼いで豊かな生活を送る手段にしてほしい。働く一番の理由ってそれですから」
とこれまた単純明快で答えてくれました。
森田社長のインタビューを通して、あらためて“お金を稼ぐ”ことって、本来素敵なことだなぁと感じさせられたひと時でした。みなさんも一緒になってお金、稼ぎませんか?
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